優勝の立役者についての印象は？

――今回のレスターの優勝では、強化担当のスティーブ・ウォルッシュも脚光を浴びています。ウォルッシュは、実は阿部選手がレスターに在籍していた当時から、すでにコーチングスタッフとして働いていたわけですよね？

阿部：ええ、いました。でも当時のウォルッシュは、選手のスカウトをやるというよりは、むしろコーチの1人という印象が強かったです。

　そもそも僕が加入した頃のレスターは、そんなに外から選手を補強したりしていなかったと思うんですよ。基本は、チームにいる選手で回していくという感じでした。

――当時のチームメイトで、仲が良かった選手はいますか？

阿部：まずスイス代表のフェルナンデスという選手がいて、他にはコートジボワール代表やガーナ代表の選手もいたんですけど、彼らとは仲がよかったですね。一緒に遊びにいったり、試合の遠征から車で戻ってきたりしたのはすごくいい思い出です。

　でも選手よりも監督が有名な人だったんで、とにかくその印象は強かったです。

　最初の監督が元ポルトガル代表のパウロ・ソウザでした。実際に一緒に仕事をしたのは1週間か2週間も経たないぐらいだと思いますけど、その後に来たのがなんと（スベン・ゴラン）エリクソンだった。びっくりですよね。

スウォンジーを見ると懐かしい気持ちになります。

――なるほど。試合に関しては、どんなことを覚えていますか？

阿部：2部だけど、ホームでもアウェイでも観客はかなり入っていました。ノッティンガムは距離も近いから、ローカルダービーということで、すごく雰囲気がもりあがったのを覚えています。

　それに2部とはいっても、プレミアから落ちてきたチームも当然ありますし、FAカップやリーグカップだと、プレミアのチームとも戦える。FAカップではマンチェスター・シティと戦いましたし。そういう試合は単純に面白かった。

　それに、いろんなサッカーを体験できたのも大きかったですね。

　単にロングボールを蹴ってくるだけのチームもありましたけど、僕がいた頃のチャンピオンシップでも、本当に後ろから丁寧にボールを繋いでくるチームが1つだけあったんですよ。それが、ブレンダン・ロジャースが監督をしていた頃のスウォンジーだったんですよ。今もプレミアで戦ってますし、見ると懐かしい気持ちになりますね。

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