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遠藤航は浦和に何をもたらしたのか。
西川、柏木が語るその「価値と課題」。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2016/02/29 18:10
2015年シーズン前にもオファーを出していた浦和にとって、遠藤航はどうしても必要な選手だった。
ターンオーバーにクオリティを求めることが可能に。
もっとも、シーズン開幕直後である。手探りの部分があるのは当然だ。遠藤自身も「柏戦の後半のビルドアップは、ちょっと課題かなと感じました。でも、チャレンジすることで、次からどうすればいいのかを考えることができる」と、初スタメンの一戦を前向きにとらえている。
ペトロヴィッチ監督からは、「浦和のサッカーに慣れてきたら、ボランチで使うこともある」とも言われている。阿部勇樹と柏木のコンビをメインとしてきたダブルボランチの組み合わせは、遠藤の加入によってさらに幅広くなるだろう。
ペトロヴィッチ監督の就任以降のリーグ戦で、阿部はわずか1試合しか欠場していない。34歳となった現在も衰えを感じさせないが、遠藤のボランチ起用でキャプテンの負担は軽減されるはずだ。
ターンオーバーを可能とする戦力は、昨年までに整っていた。しかし今シーズンの浦和は、ターンオーバーのクオリティまでも追求できる。ACLとJリーグの白星発進は、遠藤がもたらす可変性と質的向上に勢いをもたらしていくに違いない。