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真面目過ぎるフィギュアの新女王。
宮原知子の知られざる素顔とは?

posted2016/02/12 12:00

 
真面目過ぎるフィギュアの新女王。宮原知子の知られざる素顔とは?<Number Web> photograph by Ai Hirano

'15-'16年シーズンはGPシリーズ初優勝、GPファイナルで準優勝、全日本を2連覇と目覚ましい活躍。2月には四大陸選手権、3月には世界選手権に臨む。

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Number編集部

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Ai Hirano

 18日から台湾で開幕するフィギュアスケートの「四大陸選手権」。日本のエースとして活躍が期待されるのが、宮原知子だ。Number895号では、フィギュア取材の第一人者野口美惠さんを聴き手に、宮原選手の独占インタビューを掲載している。

 今季の宮原はNHK杯でGPシリーズ初優勝を果たすと、続くGPファイナルで銀メダル、全日本選手権でも連覇を達成、3戦連続で自己ベストを更新し、一気に世界トップへの階段を駆け上った。

 他の追随を許さぬ安定感のある演技で観客を魅了する彼女。その強さの源はどこにあるのだろうか? 1時間近くに渡ったインタビューは、その“秘密”に迫るものとなった。

 インタビューが行われたのは今年1月、大阪でのアイスショー出演後。話を聞く前に、近くの川べりに出て、写真撮影を行ったのだが、撮影ポイントへ向かう途中、出待ちをしていたファンからプレゼントを渡された。お礼を言う宮原選手は少しはにかんだ様子で、氷上の流麗たる演技とは対照的な初々しさが感じられた。

 写真撮影では、寒空の中、ショーで疲れているにも関わらず、カメラマンの指示にしっかり応えようとしてくれる。まだ撮影には慣れないのか、かなり緊張気味だったが、カメラマンの話につられて自然に出た微笑みの瞬間が、雑誌掲載記事の冒頭を飾る1枚となった。 

習い事のつもりが、中学2年で転機が。

 インタビューでは、まず最初にスケートを始めたきっかけから聞いた。両親とも医師という家庭に育った宮原は幼少期をヒューストンで過ごし、4歳の時にスケートと出会う。選手を目指すというよりは習い事として滑り始め、帰国後もそれは変らなかった。

「小学生の頃は、学校の授業は全部行って、夜に練習していました」

 中学2年生の時に転機が訪れる。全日本ジュニアに優勝、続く世界ジュニア選手権で4位になったのだ。将来を嘱望され、「家族での話合いも無いまま、気付いたらスケート中心の生活」になっていた。

 だが、練習が忙しくなるほど、スケート一色にならないように彼女はある努力を続けた。それが何であったかは是非記事をお読みいただきたいが、それは現在の彼女を形づくるきっかけともなった。

【次ページ】 謙虚な一方、力強い言葉。

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