野球のぼせもんBACK NUMBER
新天地でリスタートを期する、
今江敏晃が東北楽天の救世主となる。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKyodo News
posted2016/01/27 10:30
ヒゲを剃って臨んだ昨年12月の楽天の入団会見で、梨田監督と握手を交わす今江。
「僕は野球で東北を盛り上げたい」
そして、東北への思いも口にする。
「震災から5年。まだまだ苦しんでいる人がたくさんいると思います。'13年に楽天が優勝した時はロッテにいた僕が見ても本当に凄かった。僕は野球で東北を盛り上げたいし勇気づけたいです」
昨年は、プロ野球人の社会貢献活動を表彰する「ゴールデンスピリット賞」を受賞。'06年から障害者野球チームとの交流を続け、2008年からは千葉の児童養護施設訪問を行い、さらに震災後2011年オフからは福島県いわき市の小・中学校訪問も自身の活動としてきた。また、東北では秋田にも毎オフ出向いているという。
「今までと違う今江敏晃をお見せします!」
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「東北の人たちとは距離が近くなる。応援してもらえれば嬉しいですね」
そして、楽天の今江として臨む2016年シーズンへ、誓った。
「今までと違う、今江敏晃をお見せできるようにしたい。いや、したいじゃダメですね。します!」
過去2年最下位に沈んだ楽天の救世主として仙台には単身赴任で乗り込む。えんじ色に染まるスタンドを、大いに沸かせるために。