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今もウッズが「一流」である理由。
社会貢献への日米の温度差を考える。 

text by

舩越園子

舩越園子Sonoko Funakoshi

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photograph byAFLO

posted2015/12/20 10:50

今もウッズが「一流」である理由。社会貢献への日米の温度差を考える。<Number Web> photograph by AFLO

2015年に2つのメジャー大会とツアーチャンピオンシップを勝ったジョーダン・スピース。

日本での試合の賞金全額を日本に寄付したワトソン。

 その筆頭がバッバ・ワトソンだ。ワトソンと言えば、屈指のロングヒッターであると同時に屈指のエモーショナルゴルファーでもあり、コース上では泣いたり怒ったりと忙しい。だが、コース外のワトソンは、寄付などの社会貢献を率先して行ってきた代表選手だ。

 東日本大震災が起こったとき、被災地への寄付を米ツアーで募り始めた今田竜二に対し、誰よりも先に寄付を申し出たのはワトソンだった。米国内でハリケーンなどの自然災害に見舞われた地域への寄付をすぐさま申し出るのも、決まってワトソンだ。先日、日本の三井住友VISA太平洋マスターズに招待出場したときも、彼は獲得賞金の全額を2年連続で日本のジュニア育成のために寄付した。

 そんなワトソンがウッズの一流性にあらためて感嘆の声を上げた。「タイガーのようにコースの外でも人々の役に立ちたい。それを僕の究極の目標にしたい」。

スピースはウッズを参考に財団を設立。

 現在の世界ナンバー1、ジョーダン・スピースは、弱冠22歳にして、すでに積極的な社会貢献活動を行っている。2013年に米ツアーで初優勝を挙げたスピースは、その年の末にはタイガー・ウッズ財団と同じようなジョーダン・スピース財団を設立。早々に創設したチャリティ・トーナメントは、今ではコンサートなどを含めたビッグ・イベントへ拡大成長を遂げており、それらはウッズがラスベガスで毎年開催しているチャリティ・イベントを参考にしていると思われる。

 ウッズからワトソンへ、ウッズからスピースへ。利他的な姿勢が伝播しているこの現象こそは、米ツアーや米ゴルフ界が一流であることの証だ。

 では日本のゴルフ界はどうなのか。個々にチャリティ活動に取り組んでいる選手がいないわけではない。だが、ワトソンのように賞金の全額をポンと寄付する姿を見る機会はほとんどない。

 ワトソンのみならず、アダム・スコットも先日の日本オープンで得た賞金の全額を2年連続で日本のために寄付した。

 そのとき周囲にいた日本人選手たちは、日本へ惜しみない寄付をするワトソンやスコットら外国人選手の姿をどんな思いで眺めていたのだろうか。

【次ページ】 リッチになる前からチャリティの意識がある。

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