サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
ハリルが考える、現時点のベスト布陣。
激戦のトップ下は原口>武藤雄樹!
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2015/08/28 12:30
ボランチ、サイドバックとマルチぶりを東アジアカップで見せた遠藤航はリオ五輪世代でもある。ハリルホジッチ監督は会見で「もっと野心を持ってほしい」と注文をつけた。
武藤や川又も呼びたかったはずだが……。
二宮 「メンバーを登録できる23人ちょうどにしたということです。3月の親善試合は31人のリストで、6月のシンガポール戦は25人でした。GKを4人にしたり、これまでは試したい国内組を“余剰枠”で呼んできたわけですけど、9月2日、6日に行なわれるナビスコカップ準々決勝にも一応配慮したのかなと。東アジアカップで2得点を挙げた浦和の武藤や、これまで継続して呼んできた川又に関して言えば、出来ることなら呼びたかったはずですから」
デスク 「でも東アジアカップで活躍した遠藤、米倉が入って、2ゴールの武藤が選ばれないというのはちょっと驚きだよ」
二宮 「基本システムになっている4-2-3-1で1ポジションに2人ずつと考えると、武藤は香川と同じトップ下の想定。ですが監督はここに原口を持ってきました。原口については会見で『彼は中盤の選手だと思っている。規律があり、攻撃でも守備でもかなりの運動量がある』と話をしていて、序列としては原口を優先させたいということなのでしょうね」
対カンボジアにミドルシュートの必要性。
デスク 「カンボジアはシンガポールのように引いて守りを固めてくるとは思うんだけど、何か対策は考えているの?」
二宮 「監督は『低いブロックをどのように不安定にさせるか。今のところ少ないミドルシュートを頻繁に使いたい』『25m、30mからのシュートが必要になってくる』と話しています。東アジアカップの韓国戦で山口が豪快な一発を決めましたけど、長谷部たちに対してもミドルシュートを要求するコメントがありましたね。ただ、ミドルシュートと言うなら、3月のウズベキスタン戦でミドルを叩きこんでゴールラッシュを呼び込んだ青山敏弘がいいのではないかとも思いましたが」
デスク 「ボランチは長谷部、山口、柴崎が順当に選ばれて、もう1枚はリオ五輪世代から遠藤が食い込んできたね」
二宮 「ボランチ、サイドバックとマルチぶりを東アジアカップでも発揮しましたし、監督は運動量、球際の強さも評価しています。大きな期待を感じますよ。あと対策ということではないのですが、もっとPKを取るような『インテリジェンスが欲しい』という話もありましたね」