スポーツ百珍BACK NUMBER
アメリカサッカーはほとんどWWEだ!
DJはミスを煽り、ピルロは老人扱い!?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2015/08/25 10:40
アンドレア・ピルロ対カカ、こんなマッチアップが見られるMLS。わかりやすいビッグネームにわかりやすい煽り、アメリカで流行るためには、サッカーも変化をするのだ。
広大な駐車場ではバーベキューをする人々が。
地下鉄内ではヤンキースグッズに身を包んだ人々が多かったが、「Path Trains」では両チームのユニホーム姿のファンが目立ち始めた。その中にはなぜか、キャリックのユニホームを着た陽気なラテン系のお兄さんの姿も。キャリックはまだ、マンチェスター・Uに所属しているのだが……。
前を歩いているお兄さんはなぜキャリック好きなのかを妄想しつつ、駅から徒歩数分で到着したスタジアムは25000人ほどを収容できる大きさだ。Jリーグで例えるなら、川崎フロンターレの等々力陸上競技場、ジェフユナイテッド千葉のフクダ電子アリーナくらいの規模といったところだろうか。
駅から徒歩数分と書いたが、さすがは車社会のアメリカ。スタジアム周辺には広大なスペースの駐車場(と言えば聞こえはいいが、普段はたぶん空き地)があり、電車で来る人よりも明らかに多い。車からキャンプ用具一式を取り出して、バーベキューをエンジョイする人々がいたる所に。これはJリーグどころか、欧州リーグでもそうそう見ない光景である。
そんな陽気なアメリカンを横目に、スタジアムの入口へ。ちなみにニューヨークでのスポーツ観戦はテロ対策のため、セキュリティチェックが非常に厳しい。カバンの中だけでなく、全身を触ってチェックされるほどだ。数分間のチェックの末にOKが出て、ようやくスタジアムの中に入れた。
食べ物が、どれもこれもでかい!
入場したのはキックオフ1時間前。せっかくなのでスタジアムグルメなどの物販を見て回る。食事をロクに取らず空腹だったので、ピザを頼もうとした。
ただ案の定、買った人が持っているピザを見ると、アメリカンなビッグサイズ。念のために胃に優しそうなメニューはないかと他にも物色したものの、ビーフの串焼きにハンバーガーとフライドポテト、野菜が挟まれてないホットドック……ジャンクフードのフルコースである。
メニューの多様性という点では、日本のスタジアムの方が間違いなくバリエーションに富んでいる。仕方なく覚悟を決めて、メキシカンタコスを注文することにした。これもひとりで食べ切るのは厳しい量だったが、背に腹は代えられない。