スポーツ百珍BACK NUMBER
アメリカサッカーはほとんどWWEだ!
DJはミスを煽り、ピルロは老人扱い!?
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2015/08/25 10:40
アンドレア・ピルロ対カカ、こんなマッチアップが見られるMLS。わかりやすいビッグネームにわかりやすい煽り、アメリカで流行るためには、サッカーも変化をするのだ。
気になるなら、行くしかない。いざニューヨークへ!
果たしてニューヨーク・シティ、そしてアメリカのサッカー人気はどこまで本物なのか?
気になるなら、行くしかない。ということで、実際にニューヨークでMLSの現場を見てきた。
到着したのは8月9日、この日はNYダービーが開催される。視察するにはうってつけのゲームだ。
ただ、今回の会場はNYの名前を冠するもう一つのクラブ、レッドブルズの本拠地・レッドブルアリーナだった。少々残念だが、仕方ない。キックオフがナイターだったこともあり、試合前にヤンキースのデーゲームが行なわれていたヤンキースタジアムへと足を運んだ。
「なぜ君はタナカの登板日に……」
ちなみにこの日のヤンキースの先発は田中。ソロHR2本を浴びながらも粘りの投球を続け、6回を投げ切ったところで降板。そのタイミングを見て、スタジアムに併設されているショップに入ってみた。
お目当てはもちろんヤンキース……ではなく、ニューヨーク・シティのグッズがあるかどうか。ショップ内をうろうろ歩き回っていると、ヤンキースのロゴの商品がズラリと並ぶ中で、しっかりとシティのコーナーが設けられているではないか!
ホームとアウェーのユニホームに、ビジャやランパードら人気選手の背番号入りTシャツやマグカップ、そして選手のぬいぐるみなどなど。ただし、髭面だけをデフォルメしたビジャのぬいぐるみは、日本のプロチームが売り出しているものと比べると、お察し下さいというレベルではある。
「なぜ君はタナカの登板日に、ニューヨーク・シティのユニホームを買ってるんだい?」
ショップ店員さんに少々怪訝な表情で聞かれつつも、100ドルするアウェー用ユニホームを購入。これを着てレッドブルアリーナへと向かった。
レッドブルアリーナのある場所はマンハッタンの西隣、ニュージャージー州だ。マンハッタン北部のブロンクス地区にあるヤンキースタジアムからは、約1時間10分ほど電車に揺られる。
地下鉄でマンハッタン南部へと進み、復興が進むワールドトレードセンター駅を起点とする「Path Trains」に乗り換える。ハドソン川を越えて20分ほど乗ると、スタジアム最寄の「Harrison」駅に到着した。