ひとりFBI ~Football Bureau of Investigation~BACK NUMBER
バルサが守り、ユーベが攻める展開?
CL決勝を戦術的視点で考えると……。
text by
北條聡Satoshi Hojo
photograph byAFLO
posted2015/06/04 10:40
CL準決勝でレアル・マドリーを下し、気合を爆発させるブッフォンとモラタ。厳しいマークが予想されるエース・テベスを助ける存在となれるか。
モラタはバルサの天敵、ユーベの希望。
試合が膠着状態に陥れば、バルサは「MSN」(メッシ、スアレス、ネイマール)の偉才に、ユーベはセットプレーに勝機を見いだすことになりそうだ。バルサはグループステージのPSG戦で、2本のセットプレーを含む3失点で敗れている。高さと強さを兼備する元レアルのモラタは、バルサにとって天敵となりうる存在と言っていい。テベス対マスチェラーノのアルゼンチン対決など、両軍ゴール前のマッチアップも目が離せないものになるだろう。
舞台はベルリン(ドイツ)のオリンピアシュタディオン。2006年のドイツW杯決勝でイタリアがフランスをPK戦の末に破り、通算4回目の世界制覇を果たしたスタジアムだ。ユーベの守護神ブッフォンと司令塔ピルロはその優勝メンバーである。12年前のCL決勝でPK戦の末に敗れている37歳のブッフォンにとって、CLは悲願のタイトル。ベテラン守護神のビッグセーブは試合を面白くしてくれるだろう。それでも、最後に勝つのはバルサか否か――。答えは、もうすぐ出る。