サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
2カ月で520試合を観たチーム・ハリル。
原口、丹羽、谷口を選んだ基準とは?
posted2015/06/02 11:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Tsutomu Takasu
【6月1日 夜。親善試合イラク戦(11日)、ロシアW杯アジア地区2次予選シンガポール戦(16日)のメンバー発表後、NumberWeb編集から電話が……】
NumberWeb担当デスク(以下、デスク) 「もしもし、二宮さん? そろそろ取材終わったころかなと思って」
二宮 「いや、それがまだトレーニング中なんですよ。メンバー発表後、午後5時から岡崎、香川以外のドイツ組と川島、吉田が集まってトレーニングをしているんですけど、初日は軽く走るぐらいかなと思ったら、結構きついフィジカルトレーニングになっています。それも2時間ほどやりそうな気配です。全体練習は8日からなので、目的はあくまで欧州組のコンディション調整。監督は選手たちに“無理はしなくていいぞ”っていう声をかけていて、厳しくも和やかな雰囲気ですよ」
デスク 「練習リポートをそのまま……じゃなくて、メンバー発表について聞きたいんだけど。後のほうがいいかな?」
二宮 「今のほうがいいです! 多分、取材はもっと遅くなりそうなんで……」
2カ月で520試合を観た、という報告から会見スタート。
デスク 「うん、わかった。正午からのメンバー発表だけど、またスクリーンを使って監督が一人ひとり名前を読み上げるスタイルだったとか?」
二宮 「冒頭に、監督から“まずこれを見てもらいたい”と、監督とコーチングスタッフが来日してからのこの2カ月間、実際に観た試合の数字が出てきました。ライブで観たのが171試合だそうで、内訳はJ1~J3を116試合、ナビスコカップ28試合、ACL24試合、欧州視察時に3試合。映像では349試合を観て、合計520試合だと。
さらに12回にわたるテクニカルスタッフミーティングや、毎日何かしらのミーティングが行なわれているという説明がありました」
デスク 「ほう、かなり選手をチェックしてるんだね。でも冒頭にどうしてそんな話を?」
二宮 「自分たちはこういうふうに仕事をしているんだと知ってほしい、と。これだけ試合をチェックして、スタッフとミーティングを重ねて、選手たちを選んでいるんだという意思表示でもあると思います」