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オークス最後の直線、ルージュよりも
なぜミッキークイーンが弾けたのか?
posted2015/05/25 11:40
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Yuji Takahashi
やはり、終わってみたらディープ産駒だった。5月24日の第76回オークス(3歳牝馬GI、東京芝2400m)を制したのは、桜花賞を賞金不足で除外された、3番人気のミッキークイーン(父ディープインパクト、栗東・池江泰寿厩舎)だった。
天皇賞・春のゴールドシップほど手こずらなかったが、同じ須貝尚介厩舎のクルミナルがゲート入りを嫌がり、発走が遅れた。
それでも全馬ほぼ横並びのスタートを切り、まず、内からシングウィズジョイがハナに立った。桜花賞を逃げ切った、1枠1番のレッツゴードンキは無理に行こうとはしない。「行く気でいたが、桜花賞ほどのスタートを切れなかった。馬の後ろに入れたが、力んでしまいました」と手綱をとった岩田康誠。
その2頭を外からノットフォーマルが一気にかわして先頭に立ち、1コーナーへと入って行く。ローデッドが2番手、シングウィズジョイが内の3番手、外にディアマイダーリンがつけている。レッツゴードンキはその直後の内にいて、ココロノアイ、コンテッサトゥーレがつづく。
1番人気のルージュバック、今回は好位の外目につける。
1番人気のルージュバックも今回は積極的な競馬をし、好位の外目につけた。騎乗した戸崎圭太は、「きょうは先行しようと思っていた。前に壁をつくれなかったが、折り合いはついていました」と振り返る。
浜中俊のミッキークイーンと、池添謙一のクルミナルは、ルージュバックをマークするように3馬身ほど後ろを進んでいる。
向正面に入っても馬順はほぼそのままで、内で折り合いを欠いて行きたがっているレッツゴードンキの外にルージュバックがいる。
1000m通過は1分1秒3。平均よりはゆったりとした流れだが、そのわりに馬群は縦長になり、先頭から最後方まで15馬身以上ある。