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ドイツでの最終戦は大団円になるか。
クロップが母国と日本人に残した物。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2015/05/08 10:30
ドイツでの香川真司のサクセスストーリーは、常にクロップとの二人三脚だった。彼が去ったあと、ドルトムントは果たしてどんなチームになるのだろうか。
ドイツサッカー界での最後の試合に大団円を。
クロップとドルトムントが歩んだ7年間は、まもなく終わりを告げようとしている。
バイエルンを2年連続で沈めたときでさえ、選手の能力だけを見ればドルトムントの方が劣っていた。それでも、チームとしては戦術面でも精神面でもドルトムントのほうが上回っていた。だからこそ、彼らは勝つことが出来た。コミュニケーションという武器を手に、もてる力を最大限に引き出したのだ。
そんな彼が、ドルトムントでの最後のシーズンに、バイエルンとの最後の対戦で、PK戦の末に勝利をつかんだ。そして、獲得可能な最後のタイトルであるドイツ杯で決勝に進んだのだ。
ドイツサッカー界での最後の試合で、カップを手に大団円を飾るというのは出来過ぎたシナリオだが、そんな夢の実現にむけて、彼はどんな言葉と情熱をチームに注ぐのだろうか。