リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
16歳ウーデゴールを筆頭に若者買い。
レアルが恐れる「補強禁止」の行方。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2015/05/05 10:40
16歳にして欧州中で争奪戦が展開されたマルティン・ウーデゴール。ノルウェーが生んだ天才が白い巨人のユニフォームをまとってピッチに立つ日はいつになるのだろうか。
契約は終わっていても、実際に使える選手は……。
実際に補強禁止罰が科されたとして、両クラブともFIFAの上訴委員会に不服を申し立てるだろうし、その後はスポーツ仲裁裁判所にFIFAの判断の不当さを訴え出るだろう。
そこで訴えが受理されたらペナルティ執行は一旦中止となるので、レアルもアトレティコも今年の夏はチーム強化を行なうことができる。
しかし受理されなかった場合、選手登録はローンからの復帰以外は一切認められない。
ということは、契約書にサインはしたもののまだ一度もレアルの選手にはなっていないダニーロは登録できず、契約後そのままマジョルカに貸し出しているアセンシオも怪しい。間違いなく使えるのはウーデゴールとルーカス・シウバだけなのだ。
もっとも、くだんのラジオ番組後、レアルは「ルール違反なし」を主張し、FIFAに罰せられることはないとしている。また成功はしなかったが、スペインサッカー協会のビジャール会長がFIFAのブラッター会長にペナルティ免除を直訴したともいわれているので、レアルが持てる力を全方面に発揮したら、すべては杞憂に終わるのかもしれないが。