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ハリルJ、W杯2次予選は楽勝なのか?
課題は3年後に向けた未来への投資。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byTakuya Sugiyama
posted2015/04/15 11:50
ハリルホジッチは組み合わせの発表を受けて「今の日本代表チームは時折自信や勇気を無くしてしまう時があります」「(過酷なアウェイで戦うことは)我々がさらに大きくなるチャンスなのです」とコメントした。
最終予選以前に、五輪世代をデビューさせるべき。
南アフリカとブラジルへの道のりを振り返れば、岡田武史監督もアルベルト・ザッケローニ監督も、最終予選以前に五輪世代を代表にデビューさせている。
岡田監督のもとでは内田篤人、香川真司、長友佑都、本田圭佑らが、'08年夏の北京五輪を前に代表へ吸い上げられた。ザックのもとでは清武弘嗣や酒井宏樹が、五輪代表の一員当時にフル代表の刺激に触れている。
U-21代表として活動した昨年から今年にかけて、手倉森監督のチームはバングラデシュのフル代表をアウェイで3-0と下し、U-23シンガポール代表にも8-1と大勝している。2次予選の対戦相手なら、リオ五輪世代でも勝ち点を積み上げていくことはできる。
ロシアW杯へ向けたチームの構築という側面もある以上、2次予選を五輪世代に“丸投げ”することはできない。3年後を見据えたコアメンバーとともに、チームを固めていくことは必要だ。
ただ、ハリルホジッチ監督には未来への投資を忘れてほしくない。五輪世代を鍛え上げ、本大会出場の可能性を拡げるのは、最終的に日本代表の利益となるからだ。