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福西崇史はハリルJ初戦をどう見たか。
「監督のふたつの意図が読み取れた」
posted2015/03/31 16:30
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph by
Sports Graphic Number
メルマガ「福西崇史の『考えるサッカー』」、
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!
<目次>
【1】《福西と茂野のキックオフ前? 雑談》
~ Jリーガーは“ジャニュアリー・ブライド”? ~
【2】《日本代表/ハリルホジッチ体制・初戦レビュー》(1)
~ 先発メンバーから伝わった意図、そして彼らの出来は? ~
【3】《日本代表/ハリルホジッチ体制・初戦レビュー》(2)
~ 激しく奪いに行く守備、アギーレ体制との共通点 ~
【4】《日本代表/ハリルホジッチ体制・初戦レビュー》(3)
~ “格の違い”を見せた本田、岡崎、香川 ~
【5】《アディショナルトーク!》終了直前の反省会&次号予告
~ 明日はウズベキスタン戦&U-22日本代表戦です! ~
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【2】《日本代表/ハリルホジッチ体制・初戦レビュー》(1)
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~ 先発メンバーから伝わった意図、そして彼らの出来は? ~
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福西:今日の話題はチュニジア戦しかないでしょ。
――ですね。ハリルホジッチ体制となって初の代表戦、日本は2-0で勝利しました。福西さん、この試合で印象的だったのは……。
福西:まず、スタメン発表からでしょ。久しぶりにあれだけフレッシュなメンバーを見たな~、って感じ。明らかにハリルホジッチの「横一線で競争させていくぞ」という考え方が伝わるメンバーだった。
――特にその考えが現れていたのは武藤、永井、川又の3トップ、代表初選出の藤春がスタメンに入ったところに感じました。
福西:だね。前半は0-0とゴールは生まれなかったけど、個々の選手が“この競争に生き残ってみせる”という意気込みは、かなり見えた。
意気込みは見えていたけど、コンビネーションはまだまだ。
――ザック、アギーレ体制の両方で主力だった選手というと、長谷部と吉田くらいでした。山口は昨年負ったケガの影響で、アギーレ前監督が招集しなかったこともありますが。
福西:意気込みは見えていたけど、それぞれのコンビネーションといったところでは、まだこれからだな。代表に合流してから3日間だけの練習で上手く息を合わせようとするのは、正直難しいよね。
――そこは致し方ないことです。
福西:ただ、チーム全体で見た時に、ハリルホジッチが「こういう形でやりたいんだろうな」というのは試合を通じて出ていたと思う。
――具体的に言うと……。
福西:色んなところで言われているところだけど、分かりやすく言えば、この2つね。
(1)縦へスピーディーに仕掛ける攻撃
(2)守備でのチェック、寄せ方の激しさ
――ふむふむ。
福西:オレの中でチュニジア戦は「初戦だけど、選手たちはハリルホジッチの考えをどれだけ表現できるのかな?」ってところを注目してた。
――その辺、どう映りました?
福西:ハリルホジッチは選手のプレー選択に対して、テクニカルエリアでかなりアクションを見せていたよね。で、選手たちはピッチ内でプレーしながら、その反応から「こういったプレーが求められているのか?」と知ろうとしていたと思う。その辺りはポジティブにとらえていいんじゃない?