野球クロスロードBACK NUMBER
リード、バッティング、最後は好み!?
里崎智也が語り尽すロッテ正妻争い!
posted2015/03/17 10:30
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph by
NIKKAN SPORTS
中日の谷繁元信や巨人の阿部慎之助、近年では楽天の嶋基宏もそうだが、経験を積めば積むほど円熟味が増し、存在するだけで相手にとって脅威となるのが捕手だ。
「代えがきかないポジション」。それが故に、世代交代が最も難しい場所でもある。
今季、正捕手を巡り最も頭を悩ませているチームはロッテだろう。長きに渡りレギュラーを務めた里崎智也がマスクを脱いだのは、チームにとっては大きな痛手だ。
里崎は現役時代の2005年にロッテにとって31年ぶりの日本一に貢献し、翌年の第1回WBCではベストナインに輝くなど日本の世界一を支えた。そして'10年には、レギュラーシーズン3位から日本一となる「史上最大の下克上」実現の立役者に。ロッテに繁栄をもたらした功労者の穴を埋められる選手などそうそう現れない。
ただ、将来的にレギュラーとして、チームを牽引できるだけの才能を秘めた若手はいる。
今年からロッテのスペシャルアドバイザーを務める里崎は、自分の後継者をどのような目で見ているのか?
引退試合の記事、書いてくれたんですよね?
「あの、まず」
――はい?
「去年、僕の引退試合の記事をNumberWebで書いてくれたんですよね?」
――はい、すみません。恐縮です。
「ありがとうございます。多くの方たちに読んでいただいたみたいで」
――そのようです。それは私の力ではなく、全ては里崎さんの功績によるものです。
「そんなことないでしょ。遅くまでいてくれてね、書いてくれたわけですから」
――恐縮です。不器用ですから。
「ありがとうございました(笑)」