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昨季は復活、今季は1億円のために。
中日・大島洋平の「最重要時期」とは? 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNanae Suzuki

posted2015/01/07 10:40

昨季は復活、今季は1億円のために。中日・大島洋平の「最重要時期」とは?<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大学、社会人を経てのプロ入りだったため、実はプロ6年目の大島洋平。現在29歳、30歳での1億円到達は達成できるか。

 契約更改交渉で保留をする。その選手はわがままなのだろうといった印象を抱いてしまう者も少なからずいるだろうが、中日・大島洋平の球団への“異議申し立て”は至極真っ当な主張だったように思える。

 2013年の大島は、左ひじの故障などもあり打率2割4分8厘と低迷したことで、野球協約の減額制限いっぱいの25%ダウン(年俸1億円以上は40%)を甘んじて受けた。

「今年は取り返すつもりでやった」

 そう本人が述べていたように、今季の大島は2年連続でBクラスと低迷したチームにおいて、141試合で球団最多タイ記録となる186安打をマーク。打率3割1分8厘、28盗塁とトータルでキャリアハイの数字を残した。

2度の保留、3度目も提示額は変わらず……。

 ところが、中日が提示した額は1775万円アップの7400万円。大島は、その低い評価に「納得できない」と保留し、2度目の交渉では希望額を伝えたが容認されることはなかった。

 4位というチームの成績、シーズンで時折見せた守備でのミスに2割2分2厘の得点圏打率……。球団としては、大島の大幅アップを阻止する方便はいくらでもあっただろう。

 当初は年俸調停すら辞さない姿勢を見せていた大島だったが、最終的にその意向を汲み取った。

 3度目の交渉でも提示額は変わらず、インセンティブなどのオプションもなかった。それでもサインをした理由を、彼はこう述べた。

「自分自身も『ここまでやりました』という成績を残せていない。首位打者か最多安打を獲って言いたい」

 打撃部門のタイトルは獲得できなかったものの、3度目のゴールデングラブ賞に輝くなど、大島は周囲が認めるだけの働きをしたではないか。

 しかも昨季は、シーズン前から自分の体と対話をしながらじっくりとコンディションを高めていったという背景もあるのだ。

【次ページ】 2013年を終え、左ひじの手術に踏み切った。

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