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『THEイナズマ戦隊』上中丈弥が語る、
“いい大人”が格闘技をはじめる意味。 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2014/12/14 10:40

『THEイナズマ戦隊』上中丈弥が語る、“いい大人”が格闘技をはじめる意味。<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

上中丈弥(左)がヴォーカルをつとめる『THEイナズマ戦隊』は1997年に札幌にて結成された4人組ロックバンド。サービス精神豊かな“ロックンロール魂”を武器に、聴衆の「明日へのビタミン剤」となるライブパフォーマンスを披露し続けている。12/17にアルバム『17』をリリース。

週3回のジム通いで体重は7kg減。逆に増えたのは?

 ツアーの時期以外は「週3回行けたら最高」というペースのジム通いで、体重は7kg減った。逆に増えたのがライブの数だ。一時期は年間約50本だったが、ジム通いを始めてからはデビュー2年目と同じ100本に。上中によれば「トライしてみる気持ち」が蘇ったのだという。「ジムにいるプロ選手の頑張りを見てたら、サボってらんない、止まってちゃダメだと思うようになった」とも。

 今年3月には、アマチュア大会『D-NET』のグラップリング・トーナメントに出場。ビギナークラスでベスト4に入賞した。

「なんかこう……あぁ、青春だなって」

「この10年で一番緊張しましたよ。1対1で闘って勝ったり負けたりって、普通の大人にはない経験ですもんね。でも嬉しかったです。『あっ、俺のタックルって通用するんだ!』って。

 もっと嬉しかったのがジムの仲間の声援。最後は腕十字で負けたんですけど、リング降りたら『あの技、ジムで研究しましょう』って言ってくれたり。なんかこう……あぁ、青春だなって」

 何か苦労はないかと聞いてみると「筋肉痛くらいですかねぇ。でも、すぐに慣れましたよ」。時間のやりくりも「サイクルができちゃえば問題ない。ジムのおかげで早寝早起き、健康第一の生活になりましたよ。バンドマンらしくないけど」と笑う。

 最新アルバム『17』は、そんな生活の中で生まれたものだ。楽曲制作への姿勢にも変化があった。

「格闘技を始めて感じたのは“世の中には楽しいことが溢れてるな”ってことなんですよ。それは音楽も同じ。自分はずっと“古いリズム&ブルースが好き”って言ってたけど、そこに凝り固まる必要もないなって。今はなんでも聴いて、それを取り込んで、メンバーと一緒に曲にしてますね」

【次ページ】 格闘技は、大人の心にこそ“効く”。

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