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EURO予選1勝1分け1敗の“出遅れ”。
世界王者ドイツが抱える2つの難題。
posted2014/10/22 16:30
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
サッカーの世界に番狂わせはつきものだ。
たった一つの試合で判断するのは早計だ。だから、10月11日、ドイツがEURO予選の第2節のポーランドとのアウェーゲームに0-2で敗れたあとに、レーブ監督が口にしたこんなコメントを受け入れるのは難しいことではなかった。
「今のところ、この予選を突破する上で大きな問題があるようには見えない」
19回目の対戦でポーランドに初めて黒星を喫したという事実も、2012年EURO準決勝のイタリア戦以来の公式戦での敗戦という事実も、W杯とEUROを通してヨーロッパ予選での敗戦が2007年10月17日のチェコ戦以来、34試合ぶりであるという事実もまた、サッカーの世界ではよくあることだと受け入れることは出来た。
アイルランド戦でも終了間際に同点弾を喫した。
しかし、その3日後に行なわれた第3節、ホームでのアイルランド戦も後半アディショナルタイムにオシェイに同点ゴールを決められて、引き分けで終えてしまった。格下のチームに対して、アウェーでの敗戦とホームでの引き分けという結果が続いてしまうと、偶然とか不運という言葉では片づけられなくなる。
これでW杯後のドイツの4試合の成績は1勝1分2敗、EURO予選の3試合に限れば1勝1分1敗となった。先月ホームで行なわれたスコットランド戦も2-1で辛勝したに過ぎない。
ブラジルのリオデジャネイロで4度目となるW杯優勝を成し遂げてからわずか3カ月しかたっていない。2006年から指揮を執っているレーブ監督は、ブラジルW杯後も指揮を執り続けている。よくあるような監督交代にともなう混乱に巻き込まれているわけでもない。
一体、ドイツ代表に何が起きているのだろうか。