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対照的だった片山晋呉と池田勇太。
日本OPは「たかが」か「されど」か。 

text by

桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byKyodo News

posted2014/10/21 16:30

対照的だった片山晋呉と池田勇太。日本OPは「たかが」か「されど」か。<Number Web> photograph by Kyodo News

選手会長との二足の草鞋で心配された池田勇太だが、日本オープン制覇で6年連続となるツアー勝利。この勝利で、初の賞金王も視野に入ってきた。

泣き虫の池田が、涙を見せなかった。

 日本一の称号を手にした直後も、池田にとって日本オープンはまだ、ただの「1勝」であるようだった。

 あの泣き虫の若大将が、優勝カップを手にしても涙をこぼさなかった。インタビューで声を詰まらせたのも、約束を一緒に成就させたキャディとの日々が頭に浮かんでのことだろう。

 キャリアを一層輝かせる節目の1勝。歴代の選手会長の中で、在任中に初めて手にした1勝。憧れのジャンボが手を震わせ、死にもの狂いで手にしたタイトルと同じ1勝。周囲はそう見るが「これで5年間(獲得した長期シード)は安泰ですね。そういうことじゃない?」と、一笑に付した。

 彼自身が日本オープンというタイトルの価値を、「されど」と肌身で感じるのは、もう少し先のようである。

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