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「生涯現役」を貫く理由と、自分の果たすべき役割。~プロ26年目の丸山茂樹が故障した左手で打ち続ける理由~
text by
丸山茂樹Shigeki Maruyama
photograph byAFLO
posted2017/01/26 09:00
日本ツアーのシード権を失った'13年以降、出場試合数こそ減少したが、解説者として活躍。
今年もゴルフ界が動き出した。自分自身、プロ入りから26年目となるが、じつは「生涯現役」のつもりでいる。プロゴルファーの大きな節目というのはレギュラーツアーのシード権がなくなった時に訪れる。私の場合は2013年だった。そこからの4年くらいは出られる試合に出るという“セミ・リタイア”の状態だ。ただ、現役の目でゴルフ界の現状を伝えていくこと、自分の経験を下の世代に伝えていき、選手の層を厚くすることは自分なりにできることだと思っている。そう考えれば、ゴルファーというのは「引退」のない仕事だ。
例えば、私は若い頃、周りからどう思われているかがわからなかった。調子が悪い時はマスコミに対応しなかったり、ファンにサインを求められても断ってしまったことがあった。それが原因で批判されたこともあった。自分がそういう行動によって、どう思われているかを後から思い知った。