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<独占公開、W杯の真実> 矢野大輔・ザックジャパン通訳日記 ~アメリカ合宿中の本田、長谷部との対話~
text by
矢野大輔Daisuke Yano
photograph byHirofumi Kamaya
posted2014/09/18 11:30
長谷部から選手ミーティングの相談が……。
<2014年5月29日(木)>
20時のフライトでアメリカ・タンパへ。家族としばしのお別れ。長男は「パパ、がんばってきてね!」。次男は「チャオ~。バイバ~イ」。可愛くて仕方ない。
チャーター便でタンパに向かう。空港で長谷部(誠)と話した。何人かの選手からリクエストがあって、選手MTG(ミーティング)がしたい。W杯に臨むにあたっての心構え、気持ちの話をしたいからとのこと。だったら、明日にすればどう? と話して、選手MTGの内容はキャプテンから教えてもらって監督に報告する、という流れになる。
<2014年5月30日(金)>
選手MTGは17時の練習前、16時20分から行なわれた。後に長谷部から聞いたその内容。
良い流れで来ている今こそ、気を引き締め直そう。このまま何となくアメリカ合宿、そしてブラジル入りするのじゃなくて、選手同士意識を高く持って、トレーニングからお互いを高め合ってやっていこう、という話をしたそうだ。実際にMTGは10分もかからなかったし、ここでスイッチを押し直して、という作業だったと思う。
夕食後のメディカルMTGで、24日に負傷したゴートク(酒井高徳)の件。今日から少しずつ走り始めたが、痛みが出てしまった。痛みがあるということは、当初順調に回復した場合として想定していた、ブラジル入りしてからのチーム合流が厳しくなってしまった。
その後、(本田)圭佑が「監督と話がしたい」と言ってきた。
一方、コスタリカ戦を終えても一向にコンディションが上がらない
長谷部誠に、指揮官は大きな決断を下そうとしていた。
そして監督の部屋で、長谷部本人にかけられた言葉とは?
つづきは、雑誌「Number」861号でお読みください。
Number Books
19冊にのぼる大学ノートに綴られた1397日間の「通訳日記」。そこには、今まで明かされることのなかったザッケローニ監督の真意や選手たちとの対話が克明に記されていた。日本代表通訳就任からブラジルW杯後のザックジャパン解散まで、世界を驚かせるために挑んだ激闘の日々を完全公開。