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世界フィギュアの収益は20億円以上!?
5日間で、J1クラブ1年分のお値段に。 

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並木裕太

並木裕太Yuta Namiki

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photograph byAsami Enomoto

posted2014/04/04 10:30

世界フィギュアの収益は20億円以上!?5日間で、J1クラブ1年分のお値段に。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

男子では羽生結弦、女子では浅田真央が優勝した世界フィギュア。現在の人気を将来へつなげるために、今が最大のチャンスであることは間違いない。

チケット収入10億円は、Jクラブの1年分以上。

 また、今回の試算で明らかとなったチケット収入の大きさには改めて驚かされました。やはりJ1クラブと比較すると、世界フィギュアを通して国際スケート連盟が稼ぎ出した約10億円は、鹿島アントラーズ、横浜F・マリノス、名古屋グランパスなど並みいる人気クラブの年間入場料収入を上回るのです(世界フィギュアより多いチケット収入をあげているのは、浦和レッズ1クラブのみ)。

 こうしたフィギュアブームを眺めながら、私はアメリカで見たソチ五輪のテレビ中継を思い出しました。五輪中継の合間に流れるCMで、アメリカ五輪委員会(USOC・日本のJOCにあたる組織)が少年少女に向けて「この競技を本気で始めたいなら、ここにコンタクトを」というメッセージを送っていたのです。国民的な注目が集まるイベントに合わせて未来の選手候補を発掘しようという試みであり、そのための広告費はまさに「未来への投資」と位置付けられているのです。

絶好の“機会”に、潤沢な“お金”で投資を。

 日本では、今はフィギュアが高い人気を集めていますが、いつまでも続くとは限りません。USOCの広告戦略はあくまで一例ですが、盛り上がっている今こそ、日本スケート連盟も「未来への投資」を積極的に行なうべき時なのかもしれません。

 4月3日からは浅田真央選手らが出演するアイスショーが始まりました(4カ月間で40公演を予定。合計で50億円の売上が見込まれるという)。日本フィギュアスケート界の実りある未来のために、こうした“機会”と“お金”をうまく活用してほしいと切に願います。

(構成:日比野恭三)

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