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最後のJCダートにGI馬9頭集結。
人馬ともに復活の“希望”を買いたい。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKyodo News

posted2013/11/30 08:01

最後のJCダートにGI馬9頭集結。人馬ともに復活の“希望”を買いたい。<Number Web> photograph by Kyodo News

復活の南部杯につづき、JBCスプリントも制したエスポワールシチーと後藤浩輝。GI最多勝利記録となる10勝目を飾ることができるだろうか。

 今年のジャパンカップダート(12月1日、阪神ダート1800m、3歳以上GI)には、レース史上最多となる9頭の統一ダートGI馬が出走する。この豪華メンバーのほか、4年ぶりに外国馬も参戦。砂の王者決定戦にふさわしい熱戦になりそうだ。

 ジャパンカップダートは2000年に創設された新しいGIであるが、第14回の今年が最後となる。といっても場所と名前などが変更されるだけで、来年からは、中京ダート1800mで「チャンピオンズカップ」という、招待ではない「国際レース」として行われる。

 創設時から'07年の第8回までは東京ダート2100mで行われていた。外国からの招待馬も第1回が2頭、その後、5、4、2、3、3頭とそれなりにいたのだが、「本家」のジャパンカップ同様、日本馬が圧倒的に強く、ここを制した招待馬は'03年のフリートストリートダンサーのみ。それもあってか、'06年の第7回は、ついに外国からの出走馬がゼロになってしまった。

ダートの本場アメリカとのさまざまな違い。

 ダート競馬の本場はアメリカなのだが、向こうのダートが「土」なのに対し、日本のそれは「砂」と、質が異なる。

 それに加え、アメリカの競馬場はすべて左回りなのに、'08年からこのレースの舞台が右回りの阪神ダート1800mに変更された。以降、招待馬は3、1、0、0、0頭と、寂しい状況がつづいている。左回りの中京で行われる来年以降、また国際色をとり戻すことができるだろうか。

 といった状況のもと、前述したように、'09年以来4年ぶりに外国馬が出走する。'09年と同じく今年も1頭。

 アメリカのパンツオンファイア(牡5歳、父ジャンプスタート、K.ブリーン厩舎)である。

【次ページ】 驚異のスピード、パンツオンファイア。

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