フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
NHK杯を制した高橋大輔の威風堂々。
ついに日本のエースが帰ってきた!
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAP/AFLO
posted2013/11/11 11:15
スケートアメリカの後、モロゾフコーチらと徹底的に話し合って、自分を追い込んだという高橋。「気持ちの面でオリンピックに出て自分自身がどうしたいのか……ということをもう1回考え直したんです」と語っている。
「まだまだ点を伸ばせると思う」
フリー170.46という高いスコアが出ると、キス&クライでは驚いたような笑顔を見せた。
「(経験を積んできて)諦めない心が出てきた。まだまだ点を伸ばせると思う」と語る。
総合253.16で、結果は2位。
スケートカナダ3位と合わせて、総合順位点は24ポイントと高橋と同点である(1位15ポイント、2位13ポイント、3位11ポイントで、順位点の総合がもっとも高いトップ6選手がファイナルに進出する)。だがタイブレークでは、1位をとった高橋大輔が上に来る。
中国杯で3位に終わった小塚崇彦のGPファイナル進出が絶望的となった現在、織田の進出は残り2試合の他の選手たちの成績にかかってくることになる。
浅田真央、4度目のNHK杯タイトル。
女子では、浅田真央がSP、フリーともにトップを保って独走優勝を果たして4度目になるNHK杯タイトルを手にした。
SP、ショパンの「ノクターン」は、スケートアメリカの後に振付師のローリー・ニコルとかなりの手直しをしたのだという。ニコルは「オリンピックに向けて改良した、“ノクターン・その2”。真央に新たなモチベーションを感じてもらいたくて、手を入れた」とコメント。3アクセルの着氷がわずかに乱れたものの、振付全体に以前より体の動きが大きく感じられる。最後まで丁寧に滑りきって、71.26とスケートアメリカに続いて70点台を出した。
フリーのラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」では、冒頭の3アクセルが回転不足の判定を受けたものの、全体をよくまとめて総合207.59で自己ベストを更新した。
「3+3のコンビネーションを入れることを目標にしていたので、ちょっと悔しい気持ち」
そうジャンプに関する反省の言葉を口にするも、プログラムの表現も以前より意識するようになったと言う。