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清武・長谷部が迎えた“曲者”新監督。
攻撃スタイルが2人に与える影響は?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byTakamoto Tokuhara/AFLO
posted2013/10/30 10:31
ビージンガー前監督解任の際に「自分自身の責任も感じている」と発言した長谷部。新体制ではさらに攻撃的な役割を課せられた。清武とともにチームを牽引したいところ。
「今回の監督は攻撃的」清武の予感はどう転ぶか。
長谷部がニュルンベルクへの移籍を決断した理由の一つは、ボランチとして評価されたことだった。この試合、フェルベーク監督に託されたのは、より攻撃的なポジション。しかし、プレーエリアはピッチの中央だし、何よりこのポジションはチームの心臓だ。長谷部も新たな役割を前向きにとらえている。
ニュルンベルクの監督として臨んだ初戦を1-1の引き分けで終えたあと、フェルベーク監督はこう語った。
「守備ではまずまずだった。攻撃ではボールを持ったときに、前に急ぎ過ぎてしまった。我々はもっと良いサッカーをしなければいけない。ただあのグアルディオラでさえ、バイエルンやバルセロナで長い時間を必要としたのだ。私の考えを実行するようになるまでには時間も必要なのだ」
反省点は口にはしたものの、自信をのぞかせている。
果たして、オランダ人指揮官によるチーム改革は進むのか。それとも、AZを追われた時のように、その強烈なパーソナリティがチームのまとまりに悪い影響を与えてしまうのか。
その行方を占ううえで参考となるのが、清武のこんな一言だ。
「今回の監督はすごく攻撃的です」
昨シーズンから攻撃をけん引してきた清武と、攻撃面でのさらなる貢献を求められる長谷部。日本からの助っ人ふたりが、フェルベーク監督の求めるサッカーを実現する鍵をにぎっている。