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「投手の年」とルーレット・プレーオフ。
~ツインズとジャイアンツが変身!!~ 

text by

芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph byGetty Images

posted2010/10/09 08:00

「投手の年」とルーレット・プレーオフ。~ツインズとジャイアンツが変身!!~<Number Web> photograph by Getty Images

1991年以来ワールドシリーズ制覇から遠ざかっているツインズ。2002年に監督へ就任したガーデンハイアは、年間最優秀監督賞を就任以来5回も次点で逃しているという“惜しい”名将だ

ボンズが去ってチームが明るくなったジャイアンツ。

 バリー・ボンズが抜けて3年、このチームは今季ようやく本格的な再建を果たすことができた。T・リンスカム、M・ケイン、J・サンチェスの先発投手陣が強力(9月のチーム防御率は1.78だった)な上に、今季は抑えのB・ウィルソンが絶好調だ。48セーブ、防御率1.81の好成績はMVP候補に挙げられてもおかしくないくらいだ、と私は思っている。

 ジャイアンツが魅力的なのは、なんといってもチームの雰囲気が明るいことだ。眼の敵にするわけではないが、ボンズがいなくなってこの球団は本当に風通しがよくなった。ジャーニーマンのA・ハフや若手捕手のB・ポージーがこれだけ活躍できたのもその証拠ではないだろうか。打線の破壊力には少々疑問が残るが、シーズン終盤の好調を維持できれば、本命フィリーズをおびやかす存在になることも十分に考えられる。もしジャイアンツがワールドシリーズを制すれば、実に56年ぶりの栄光ということになる。サンフランシスコのファンは、初めての美酒を心待ちにしているにちがいない。

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