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ジェンティル、ゴールド、フェノー。
宝塚記念、“最強の4歳”はどの馬だ!?
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKiichi Yamamoto
posted2013/06/21 11:30
前走の天皇賞・春では、1番人気のゴールドシップに0.9秒の大差をつけGI馬の仲間入りを果たしたフェノーメノ。昨秋のセントライト記念でも勝利を飾った2200mの距離で再びその力を証明できるか。
「四強対決」が「三強対決」になってしまったが、それでも今年の「夏のグランプリ」は、きわめつけにハイレベルな戦いになりそうだ。
ファン投票で選ばれたスターホースが競演するドリームレース、第54回宝塚記念は、6月23日、阪神競馬場の芝2200mで行われる。
本番を10日後に控えた6月13日、競馬界に衝撃が走った。宝塚記念に向けて調整されていたオルフェーヴル(父ステイゴールド、栗東・池江泰寿厩舎)が肺出血を発症し、同レースを回避することが明らかになったのだ。一昨年の三冠と有馬記念を圧勝し、昨年の凱旋門賞で「勝ちに等しい2着」に惜敗した現役最強馬、オルフェーヴル。ファン投票1位に選出された主役の戦線離脱によって、宝塚記念の見どころがひとつ減ってしまったことは確かだが、これも競馬である。
無事にゲート入りすることがいかに大変かをオルフェが教えてくれたと解釈し、残された11頭の走りに注目したい。
過去の直接対決の力関係から、1番人気はジェンティルドンナか。
今年の古馬中・長距離戦線を牽引するのは、オルフェと、それを昨年のジャパンカップで負かした女傑ジェンティルドンナ(父ディープインパクト、栗東・石坂正厩舎)、昨年のクラシック二冠と有馬記念を制したゴールドシップ(父ステイゴールド、栗東・須貝尚介厩舎)の「OGG三強」と見られていた。
そこに天皇賞・春を勝ったフェノーメノ(父ステイゴールド、美浦・戸田博文厩舎)が加わって「四強」の構図になったのだが、オルフェの離脱により、メンバーが一部入れ替わった「三強」になった。3頭とも同い年の「4歳三強」である。
この三強の揃い踏みは宝塚記念が初めてになるが、ジェンティルドンナとフェノーメノは昨年のジャパンカップで、フェノーメノとゴールドシップは昨年のダービーと今年の天皇賞・春で対決している。
ジャパンカップではジェンティルドンナが勝ち、フェノーメノは5馬身ほど離された5着に完敗。
ダービーではフェノーメノが2着、ゴールドシップが5着、天皇賞・春ではフェノーメノが勝ち、ゴールドシップがまたも5着とフェノーの2戦2勝。
こうした力関係の比較から、宝塚記念で1番人気に支持されるのはジェンティルドンナだと思われる。