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世代交代が急加速するドイツ代表に、
骨折したバラックは復帰できるか?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2010/09/18 08:00
キャプテンなのに招集せず? 監督の結論が玉虫色に。
9月のEURO予選を前にレーブ監督はとりあえず以下のような結論を出していたようだ。
“代表のキャプテンはこれからもバラックが務める。しかし、W杯直前の負傷から復帰してまもないバラックは9月の試合には招集しない”
キャプテンが復帰すれば、スターティングメンバーに名を連ねるのは当然。レーブ監督も将来的なバラックのスタメン起用は匂わせていたのだ。
「“現時点では”ダブルボランチのポジションにはケディラとシュバインシュタイガーがふさわしいだろう。だが、トップフォームに戻れば、バラックはチームを強くさせてくれると信じている」
W杯後に復帰したバラックにプレーのキレは無かった。
だが、今季レバークーゼンに9シーズンぶりに復帰したバラックが開幕からの2試合で見せたパフォーマンスは盤石とは言い難かった。それは『キッカー』誌の評価を見ても明らかだ。1が最高点、6が最低点を表すドイツ式の採点によると、2-0で勝利したボルシア・ドルトムント戦では3点、3-6という大差で敗れたボルシア・メンヘン・グラッドバッハ戦では5点という低い評価が下された。とりわけこの負け試合では良いところなく、63分に交代を命じられており、TVのニュースでは肩を落としてベンチへと下がるバラックの後ろ姿が何度も映されていた。
「代表に選ばれるためにはしっかりとコンディションと整えていなければならないが、バラックはまだその状態にはない。彼はレバークーゼンで能力を発揮する必要がある」
ドイツサッカー界のご意見番であるフランツ・ベッケンバウアー氏もバラックのスタメン起用にはついては慎重を期すべきだと主張していた。
9月に行なわれたEURO予戦にあわせて『キッカー』誌は緊急アンケートを実地した。次の3名のうちで、キャプテンにふさわしいのは誰か。
1. バラック
2. ラーム
3. シュバインシュタイガー