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夏の甲子園で番狂わせの予感アリ!
優勝候補と対戦する伏兵校に注目。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2010/08/06 10:30
沖縄野球対策もバッチリの鳴門は、興南も恐れず。
センバツの優勝校・興南と対戦する鳴門にも、不思議な巡り合わせがある。
森脇稔監督は言う。
「毎年、鳴門市の高校で3校持ち回りで、招待試合をやっているんですけど、今年はその時に沖縄の学校を招待したんです。興南ではなかったんですが、沖縄を招待した年に、沖縄勢と対戦するのは面白い巡り合わせだなって、部長と言っていたんです」
巡り合わせだけでは試合には勝てないのだが、高校野球においてはそういう要素も、非常に重要である。「島袋君とはどの学校も対戦したかったと思います。簡単ではないですけど、ウチとしてはぶつかっていくだけです」と、森脇監督は気持ちを高ぶらせている。
水城、砺波工……他の伏兵も虎視眈々と勝機を窺う。
今回挙げた高校以外でもターニングポイントになりそうな対戦はある。
茨城を初めて制した水城が昨秋の関東王者の東海大相模と対戦するのは興味深いし、'98年に富山県勢にひと泡吹かされた報徳学園が、砺波工を迎え撃つという対決も注目すべき戦いの一つになるだろう。
歴史はいずれ変わる。優勝候補と目される学校に立ち向かう、伏兵たちの咆哮。それが見ていて、楽しいのだ。
果たして、番狂わせは起こるのだろうか?