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「残留」から「CL&EL」へ目標修正!
若き“古豪”レアル・ソシエダの猛進。 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2013/04/04 10:30

「残留」から「CL&EL」へ目標修正!若き“古豪”レアル・ソシエダの猛進。<Number Web> photograph by Getty Images

好調ソシエダのキーマンであるMFパルドはまだ20歳。U-17からスペインの各世代別代表に選ばれている将来有望な司令塔だ。

 リーガ・エスパニョーラ2012-13シーズンも終盤を迎えた。

 開幕前後、「マドリーとバルサの二極体制のせいで退屈」と散々言われた今季だが、これまでのところ、どうだろう。

 優勝の行方のみが気になる人にとっては、昨季以上につまらなかったかもしれない。マドリーが序盤から何度もつまずき、バルサの独走を許したからだ。

 しかし、その下――特に5位以下のEL(ヨーロッパリーグ)出場権争いを見ていると、今シーズンもリーガは面白かったし、残り9節もまだまだ楽しませてくれると思う。

マラガのサプライズに加え、レアル・ソシエダも今季の嬉しい驚き。

 予算に余裕のない非ビッグクラブにとって、CL(チャンピオンズリーグ)出場は不可能ではないにせよ実現困難な夢。だがELは、フロントが現場と連係して金銭的にも賢い補強を行ない、集めた選手を監督がしっかりまとめ、選手も全試合に心身を注ぎ込めば、きっと手が届く目標なのだ。

 だからこそEL出場権内には、今季も多くのチームが出入りしてきた。

 重要度の低い開幕直後の順位を含めると、ベティスにデポルティーボ、ヘタフェ、レバンテ、マジョルカ、マラガ、ラージョ、セビージャ、バレンシア、バジャドリー……。そして、いま一番の上昇株レアル・ソシエダである。

 2月のこの欄でマラガのサプライズについて書いた(「崩壊目前のマラガがCLの台風の目!? チームを救ったペジェグリーニの侠気」)が、レアル・ソシエダも今季の嬉しい驚きだ。

 このチームは今季ではなく昨季、一部のサッカーファンやメディアから期待されていた。理由は新任モンタニエ監督がグアルディオラのパスサッカーの信奉者だということ。それから、「レアル・ソシエダとフランス人監督」という組み合わせには、思い返すだけで気持ちが高ぶる前例があるからだ。

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