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メジャー2年目で何が変わったのか!?
青木宣親が大ブレイクする3つの理由。
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生島淳Jun Ikushima
photograph bySports Illustrated/Getty Images
posted2013/03/18 10:30
![メジャー2年目で何が変わったのか!?青木宣親が大ブレイクする3つの理由。<Number Web> photograph by Sports Illustrated/Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/d/1/700/img_d11f13321bf3b83fd86ccaa19d1aabb9277997.jpg)
オープン戦では「1番・右翼」が定着している青木。打率.288、150安打、30盗塁という昨季の成績をさらに上回る活躍が期待される。
大ブレイクする理由(2)「シーズンを通した体調管理」
昨年9月、Numberの取材でミルウォーキーに青木を訪ねた時、ちょうど3週間に及ぶ連戦が終わったところで、ヘトヘトになっていた。
「去年はスプリング・トレーニングの時点で、100%に仕上げないとチャンスがないと思ってたんです。その分、反動はあったと思います。シーズン中に疲れがどんどんたまっていって、寝て起きても『疲れてるなあ』と感じる時がありましたからね」
レギュラー争いのプレッシャーは、シーズンを通しての体調管理に負担をかけていたのである。
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本来ならば、メジャーでいうところの「オケージョナル・レスト」、2週間に一度ほど、休養日を取っていけばそれほど疲れはたまらなかったかもしれない。
実際、青木はロン・レネキー監督から6月の時点で、「休みたい時はいつでも言ってくれ」と話されたという。しかし青木は、
「絶対、自分は休まないと思ってました(笑)」
と自分から休みを申し出ることはなかった。休んでいる間にポジションを取られてしまうかもしれない――そうした不安がゼロだったといえば、嘘になるだろう。
今季は、体調によって休むこともできるようになるはずだ。
「体調管理に気をつけながら、今年はシーズンを通していいプレーが出来るようになると思います」
やっぱり定位置を確保することは大きな意味を持つのだ。
大ブレイクする理由(3)「課題の明確化」
打者・青木の魅力的は、“感覚”が優れているところにある。試合前の打撃練習での感覚は、毎日違うという。
「体調や気候によって、バッティングも変わってくるんですよ」
それをチェックするのが試合前の時間なのだ。
昨シーズン、青木には技術的な課題が残ったという。それは感覚的なもので、言葉にはしづらいようだ。
「ただ、自分はどういうバッティングがしたいかという具体的なイメージがあるんです。それを自分のモノに出来れば、数字は間違いなく上がっていくと思います」
実際、オープン戦でも課題をクリアするために打席に立っているという。
選手の成長を見るのはうれしい。
青木宣親には、想像を超えたブレイクを期待したい。
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