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「ナゼ過密日程のほうが好成績?」エンゼルスのエースになった菊池雄星(34歳)の今…「スイーパーを辞めた」本人が明かしたターニングポイント
posted2025/06/27 11:05

抜群の安定感でエンゼルスを支える菊池雄星(34歳)
text by

笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
菊池雄星が遅ればせながら米国時間6月25日、今季3勝目を挙げた。エンゼルス移籍元年、投手最高年俸となる3年総額6300万ドル(約91億3500万円)で迎えられ、開幕投手に抜擢された期待からすると、6月下旬での3勝目はいささか物足りないと感じるかもしれない。だが、防御率に目を移せば2.79の安定感であり、6月は2.25と更に成績を伸ばしている。そして、何よりも目を見張るのが中4日での成績だ。
菊池はここまで17試合の先発で中4日での登板が7試合ある。その成績は2勝1敗、防御率は1.54を誇る。中5日では8試合で1勝3敗、防御率3.30、中6日以上は2試合で0勝2敗、防御率5.25、彼にとって中4日がいかにコンフォタブルな登板であるかがよくわかる。
比較対象として、今季16試合の先発で7勝6敗、防御率2.61の成績を残している山本由伸はメジャーで中4日での登板はキャリアを通してない。そして、今季は中5日での成績が9試合で3勝4敗、防御率4.02。中6日以上では7試合で4勝2敗、防御率0.90の数字からも、中5日では少し苦しんでいるのがわかる。
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そして、菊池に中4日での好成績を伝えると嬉しそうな表情を浮かべた。
「それは知らなかったです。そうなんですね(笑)」
馬力の秘密は、太く逞しい“広背筋”?
要因を聞くと、彼は謙遜しながら、こう答えた。
「メジャーで7年間やって、調整の方法もメリハリをつけて、わかってきたというのはありますかね。ブルペンも登板間は入らないとか、球数もキャッチボールでもできれば5分以内に毎日抑えるとか、そういう工夫はしています。もう34歳なので(笑)、疲れを溜めないということは意識していますね」