野球クロスロードBACK NUMBER
不沈艦・巨人を支える阿部と坂本。
先発陣がイマイチでも打線は好調!!
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byNaoya Sanuki/Hideki Sugiyama
posted2010/06/28 11:45
阿部の“爆発力”以上に怖い、坂本の“安定感”。
その結果が、6月4日の日本ハム戦で打ったプロ入り後初となるバックスクリーンへのサヨナラ本塁打であろう。武田久が投じた外角高めの速球に対し、迷うことなく、そして力むことなく自然とバットを出すことができた。
この日のお立ち台で、坂本は「こういう瞬間があるから普段の練習から頑張れる」と言い、笑顔で胸を張った。
篠塚コーチは、普段の練習姿勢でも坂本を大きく評価している。
「たった5球のティーでも、彼はバットの角度、ボールを叩く位置を常に意識している。現状に迷いがないから、より高みを目指して考えながら練習できるんでしょうね」
もしかすると、阿部の爆発力以上に怖いものは、このような経験を経て培われた坂本の安定感なのかもしれない。