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不沈艦・巨人を支える阿部と坂本。
先発陣がイマイチでも打線は好調!! 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNaoya Sanuki/Hideki Sugiyama

posted2010/06/28 11:45

不沈艦・巨人を支える阿部と坂本。先発陣がイマイチでも打線は好調!!<Number Web> photograph by Naoya Sanuki/Hideki Sugiyama

 2位の阪神に4ゲーム差(6月28日現在)をつけて首位にはいる。だが、交流戦が終わった今でも、先発陣がピリッとしない。

 それでも巨人は勝つ。なぜか? やはり強力打線が後押ししてくれているからだ。なかでも、6月に入り本塁打を量産する阿部慎之助と若き切り込み隊長・坂本勇人には隙が見あたらない。

 ふたりの打撃が沈まぬ限り、巨人という牙城は簡単には崩壊しない。他チームからすれば、彼らのバットを黙らせることができなければ優勝は難しい、と感じてしまってもおかしくはないほどである。

原監督も脱帽。阿部が会得した究極の打撃スタイル。

 レギュラーシーズン再開後、12球団で最も恐れられている打者が阿部だ。6月26日の横浜戦では、改めて周囲の度肝を抜いた。

 この日の阿部のパフォーマンスは、それほど圧巻なものだった。3安打4打点、2ホーマー。横浜投手陣は、誰も彼を止めることはできなかった。「私ごときが評することができないくらい素晴らしい」。原辰徳監督がそう驚嘆の声を漏らすのも頷ける。

 爆発の予感は、第1打席からすでに表れていた。無死一塁の場面、ピッチャーゴロの併殺打に倒れたが、フォームはよかった。そして、同点で迎えた3回の2打席目に、体勢を崩されながらもライトスタンドに勝ち越し3ランを放つ。前打席の形が好結果をもたらしたのだ。

 横浜の先発・清水直行のボールは完璧だった。外角低めに見事にコントロールされたフォークボールをあそこまで運ばれてしまっては仕方がない、と諦めるほかないだろう。

 それほど、阿部の一撃は鮮烈なものだった。断っておくが、本塁打という結果がではない。あの難しいボールをスタンドまで叩き込んだフォームが鮮烈なのだ。

イチローも導入している「ツイスト」打法とは?

 この1、2年、「ツイスト」という打法が注目を浴びている。イチローをはじめ、日本ハムの稲葉篤紀やヤクルトの青木宣親など、球界を代表する打者たちの多くが導入し結果を残していることで、一般的にも認知されるようになってきた。

 ツイストを簡潔に説明すれば、「ミートの瞬間、腰を逆方向に回転させる」となるだろうか。阿部のそれはとりわけ顕著なのだ。自身は「打席では無意識に」と言っているが、26日の第1打席を例にとると、ピッチャーゴロという結果ではあったがツイストがしっかりとできていた。だからこそ、次の打席以降の猛打に繋がった、という見方ができる。

【次ページ】 ツイスト打法は、実戦でどういう効果があるのか?

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