MLB東奔西走BACK NUMBER
ダルビッシュがついにメジャー仕様に!?
野茂を超えた、後半戦の活躍の意味。
text by
菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi
photograph byGetty Images
posted2012/09/30 08:01
首の張りを訴え、25日の登板を緊急回避したダルビッシュ有。後半戦も再び好調を維持していただけに、早い回復が望まれる。
サイ・ヤング賞を本気で狙える、唯一の日本人投手。
とはいえ、ダルビッシュの投球が完成したというわけではもちろんない。あくまでメジャーで戦えるベースが確立しただけのことだ。木田の言葉を借りるならば、今後も固定概念に捕らわれることなく引き出しの数を増やすとともにその出し入れを繰り返し、毎年のように変化を続けていくことになるのだろう。
そんな矢先、残念ながら突然の首の張りで登板を回避するというアクシデントが9月25日に起こった。
また8月にも右脚太ももの張りで登板がずれ込むなど、体力面とは別にシーズンを通しての調整には悩まされているようだ。この点は、今後も、様々な引き出しを試していくのだろう。
それでもシーズンが終わらない今から、すでに来シーズン以降のダルビッシュが楽しみで仕方がない。サイ・ヤング賞を本気で狙いにいける日本人投手の登場に心の興奮を抑えられそうにない。