プレミアリーグの時間BACK NUMBER
“ポゼッション”志向は危険な賭けか?
新監督就任でリバプールが変わる!
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2012/08/31 10:31
第2節マンチェスターCをホームに迎えた試合で、2-1とリードしていた終盤、DFシュクルテルのパスミスから同点に追いつかれた。ロジャーズ監督は「ボールをつなごうとする選手の方がいいんだ」と失態を擁護した。
主導権を握って戦うリバプール本来の姿は復活するか?
それだけに、ファンは「忍耐」の2文字を意識しなければならない。開幕戦では、敗戦を悟ってフルタイムの10分以上前に席を立つ者が現れた。昨季のリーグカップ優勝で、タイトルの味を6年ぶりに思い出したこともあるのだろうが、主導権を握って戦うリバプール本来の姿は、彼らが'90年代から求め続けてきたものであるはずだ。アンフィールドの観衆は、昨季リーグ戦で堂々たる引分けを演じたスウォンジーを拍手で見送った。その敵軍の将が自軍の改革を担うのだ。
「リバプールに来てから、結果を意識した“プランB”の必要性をメディアに指摘されるが、私の代替策は、ポゼッションありきの基本方針を強化する策でしかない。ひたすらゴール地点を目指すマラソンの始まりだ」と語る、ロジャーズ。ピッチ内外での「忍耐」なくして、リバプールのスタイル変更、つまり真のリバプール復活はあり得ない。