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実はもう今季終了といえる松井秀喜。
来季に向けメジャー復帰の可能性は? 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byGetty Images

posted2012/08/17 10:30

実はもう今季終了といえる松井秀喜。来季に向けメジャー復帰の可能性は?<Number Web> photograph by Getty Images

アメリカで2度目の浪人生活となった松井秀喜。現在38歳、プロ野球選手として20年目の節目に大きな岐路に立たされている。現在、メジャー以外に日本球界への復帰も視野にいれている様子。

 我々は、“メジャーリーガー・松井秀喜”との別れの時を迎えたのかもしれない。

 8月1日に松井がレイズを自由契約(つまりは解雇)されてから早くも2週間が経過した。

 ここに来てスポーツ紙の単独インタビューに応じ、「何も決まっていない」という現状説明を行なっているが、今シーズン再び、松井の姿をグラウンドで見られるのはほぼ不可能な状況になってしまった。

 というのも、解雇されたベテラン選手が新たなチームと契約できるのは、まさに時間が勝負だからだ。

たいていは1週間以内に決まる、新たなチームとの契約。

 今シーズン途中で解雇されながら、新たなチームと契約した選手たちの時系列をみれば一目瞭然である。

ボビー・アブレイユ
4月27日解雇(エンゼルス) → 5月4日メジャー契約(ドジャース)

ジェイミー・モイヤー
6月3日解雇(ロッキーズ) → 6月6日マイナー契約(オリオールズ)
6月23日解雇(オリオールズ) → 6月25日マイナー契約(ブルージェイズ)

福留孝介
6月27日解雇(ホワイトソックス) → 7月13日マイナー契約(ヤンキース)

ブライアン・フエンテス
7月11日解雇(アスレチックス) → 7月14日マイナー契約(カージナルス)

デレク・ロー
8月10日解雇(インディアンス) → 8月13日メジャー契約(ヤンキース)

 このように福留選手以外、すべての選手が1週間以内に新たなチームと契約している。つまり、獲得に興味を持っているチームは、選手の解雇直後から、契約オファーを出しているということになる。

 松井の場合、2週間経った今も状況に変化がないということで、この間、獲得に乗り出したチームがなかったということに他ならない。

マイナーの公式戦期間を考えると、実質的にはシーズン終了か。

 さらに8月中旬のこの時期になってしまっては、松井にとっても何のメリットもない。

 なぜなら、マイナーの公式戦が9月3日で終了してしまうからだ。

 仮に今からチームが決まったとしても、戦力外通告されチームを離れた7月25日以降、松井は満足に練習ができていない。試合に復帰するためには十分な準備が必要な上、そこから実戦復帰しても、アピールする時間はほとんど残されていないのだ。

 これでは引き続きチーム探しをする意味などまったくない。

 つまり、今シーズンの松井は否応なしにシーズン終了を迎えるしかなくなってしまった、というわけだ。

【次ページ】 レイズで結果を残せなかったという厳しい現実。

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