日本代表、2010年への旅BACK NUMBER

思い出したいドイツW杯直前の記憶。
本番までに日本代表にできることは? 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byToshiya Kondo

posted2010/05/15 08:00

思い出したいドイツW杯直前の記憶。本番までに日本代表にできることは?<Number Web> photograph by Toshiya Kondo

現地で発熱していたドイツ大会では体調管理に失敗して中村俊輔。今も左足の調子は万全ではない。遠藤の疲労や稲本の左足の肉離れなど不安要素も多い

準備期間には緊張感と和やかな雰囲気の両方が必要。

 韓国戦の後、日本を発ってイングランド、コートジボワールという強い相手と戦うことも、本大会に向けて緊張感を維持するうえでは今の岡田ジャパンにとってはプラスに働くはず。ドイツでの教訓を胸に刻み込んでおけば、イングランド戦にピークを持っていってしまうような過ちも起こさないだろう。

 中村はチームの雰囲気づくりについてこうも話している。

「楽しむときは楽しんで、気持ちを抜くときは抜く。本大会にうまく持っていく雰囲気づくりの部分で、自分が力になれたらいい」

 中村だけでなく川口、中澤佑二、楢崎正剛、稲本潤一らW杯経験者たちのピッチ外の働きが肝心になってくる。ピリピリとした緊張感を保つだけでなく、長丁場になる準備期間においてはチーム全体で和やかな雰囲気をつくることも大切。雰囲気のコントロールを彼らがうまく調整していくことができれば、韓国戦から1試合ごとにチームの結束力も自然と高まっていくはずだ。そうなれば23人を先行発表した効果が出たと言えるし、岡田ジャパンへの期待もきっと生まれてくるに違いない。

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