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死のグループでもユーロ優勝候補。
ドイツにまだ“ゲルマン魂”はあるか?
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byBongarts/Getty Images
posted2012/06/07 10:30
緑色のユニフォームがドイツ代表。スイスに3点目を決められ、フンメルスがキャプテンマークを巻いたクローゼに渋い顔で何やら話しかける。
ドルトムントの選手を多く起用したスイス戦で大敗!
ところが、CLの疲労を考慮してバイエルン勢を欠いたなかで臨んだ5月26日のスイス戦でドイツ代表は3-5という屈辱の大敗を喫した。この試合でドルトムントの選手は3人がスタメン、2人が途中出場を果たしている。それでも、バイエルンの選手を欠くなかでレギュラー奪取にむけて気を吐き、満足のいくアピールをした選手はいなかった。結局のところ、本大会はバイエルンの選手たちを中心にすえて臨むことになりそうだ。
W杯やユーロを計6度も制した頃のチームにはない強みを持っているのが、現在のドイツ代表。一方で、過去の代表に備わっていた強烈なメンタリティは持ち合わせていない。時代が変わったということなのだろうか。ドイツ国民は自国の勝利に確信を持てずにいる。
コンディション調整の上手さと優秀な指揮官を手にし、“ゲルマン魂”を欠いたドイツ代表はどんな戦いを見せるのだろうか。