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<忘れられない瞬間を> クリスティアーノ・ロナウド 「再び味わった“挫折”」~2008年6月19日:EURO2008 ドイツvs.ポルトガル~ 

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細江克弥

細江克弥Katsuya Hosoe

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photograph byMasashi Hara

posted2012/06/07 06:00

<忘れられない瞬間を> クリスティアーノ・ロナウド 「再び味わった“挫折”」~2008年6月19日:EURO2008 ドイツvs.ポルトガル~<Number Web> photograph by Masashi Hara

歓喜のドイツと対照的なC・ロナウド。屈強な相手に実力を発揮できず、自身が主役となるはずだった大会を後にした。

メッシなき欧州の舞台、嬉し涙を流すための機は熟した。

 チームプレーに徹しないエゴイスト、ビッグマウスで世間を騒がせる生意気な男という悪評はたちまち広まり、17億円以上もの年俸を約束されてレアル・マドリーに新天地を求めたことから「金の亡者」と揶揄された。派手な私生活はゴシップの標的となり、その破天荒なプライベートが報じられるたびに問題児としてのレッテルを貼られる。常に謙虚で軽口を叩かないメッシとの対比は《悪役》としてのイメージを加速させ、それでも「正しい道を歩いている」と豪語する男に世間は冷たかった。しかも、ピッチの上でもC・ロナウドはメッシに勝てなかった。

 しかし今、彼は再び形勢を逆転させようとしている。'11-'12シーズンはメッシ擁するバルセロナを倒し、リーガ・エスパニョーラを制覇。どんな批判も寄せ付けないキャリア最高のパフォーマンスを示し、再び「世界一」を追求する野望の実現に近付いた。

「泣き虫」がその涙をひた隠しにした前回大会から4年。「いつも勝利者でありたい」と願う男が再びヒーローの座に返り咲き、嬉し涙を流すための機は熟した。メッシなき欧州の舞台で、もう負けるわけにはいかない。

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#クリスティアーノ・ロナウド

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