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【ユーロ2012 グループA展望】
ギリシャとチェコには“メッシ”がいる!?
成長著しいロシアが総合力で最有力。
text by
細江克弥Katsuya Hosoe
photograph byGetty Images
posted2012/05/31 10:30
“チェコのメッシ”ことバツラフ・ピラー(チェコ代表MF)は小柄なドリブラー。レンタル移籍先のピルゼンでは、昨冬に欧州CLでバルセロナとあたり、憧れのメッシとも対戦した。
チェコの主将は「素晴らしいチーム」と手応え十分。
初戦でロシアと対戦するチェコは、ユーロ1996以来5大会連続でユーロ本大会への出場権を勝ち取った。
ネドベドやポボルスキを擁した'90年代黄金期ほどの派手さはないが、GKチェフ、MFロシツキーを筆頭に、DFカドレツ、MFプラシル、さらにベテランFWバロシュなど各ポジションに核となるタレントがいる。
さらにチェコリーグの得点王に輝いたFWラファタ、「チェコのメッシ」と称されるMFピラーらが急成長を遂げつつあり、近年においては最高と言える陣容が整ったことは間違いない。キャプテンを務めるチェフも「チェコ代表は柔軟性のある素晴らしいチームに成長した」と語り、その仕上がり具合に確かな自信を得ている。
ビレク監督が抱える懸念は故障を抱えるロシツキーの状態だが、本番までには万全の状態に回復するだろう。チームとしての前評判は決して高くないが、過小評価すると危険な存在になりかねない。