ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
<五輪代表連続インタビュー#9> DF・山村和也 「とにかく自分のできることを」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2012/05/22 10:31
5月18日現在、15位という下位にあえぐ鹿島アントラーズは、失点の多さが気になるところ。「大学とは違う。ひとつのミスが失点につながってくる」と気を引き締める山村和也だが、鹿島のルーキーにかかる責任は大きい。
復帰戦では、自分自身の情けない気持ちでいっぱいに。
怪我がほぼ完治したのは、2012年1月だった。同年2月、山村が4カ月ぶりに公式戦復帰を果たしたのが、1-2で敗れたアウェイのシリア戦だった。
――アウェイのシリア戦での自分の調子は、どう捉えていた?
「怪我明けでしたけど、その前の練習試合に出てある程度できるかなって思ったんですが、甘かったですね。久しぶりの公式戦で緊張したし、ミスも多くて納得のいくプレーがほとんどできなかった。ミスに怯えるじゃないけど、そういう恐さも少しありました。僕を使ってくれた監督(関塚隆)に申し訳ないという思いと、自分自身情けない気持ちでいっぱいでした」
――つづくマレーシア戦は、ついにスタメンから外れることになった。
「シリア戦は自分の出来が良くなかったですし、(山口)螢君や途中出場した扇原(貴宏)が良かったんで、今の自分じゃ出れない。ベンチでも仕方ないと思っていましたね」
「そこが生き残りを賭けた最後の戦いだと、全員が思ってます」
――正直、あの怪我がなければと思ったことはありましたか。
「う~ん、あの怪我がなければ、11月の2試合に出れたかもというのはありますけど、保証はないですからね。それは今も同じです。自分に対する監督さんの期待は感じますし、今までは試合に出れたけど、これからレベルをもっと上げていかないと試合に出ることはもちろん、メンバーに入ることもできないかなって思います」
――本大会に出場するメンバーに入るための条件とは?
「まずは、コンディションを上げていくことですね。プレーでは守備から入って、球際とかで海外の選手に負けないように、とにかく自分のできることをしっかりする。あとは、トゥーロン国際大会で、どのくらいやれるか。そこが生き残りを賭けた最後の戦いだと、メンバー全員が思ってます。海外の強いチームとやれるので、コミュニケーションを取りながら、みんなと競い合いつつ、しっかりアピールしていきたいです」