日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER
W杯最終予選に必要な最後の一枚。
永井謙佑はジョーカーたり得るか?
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byTakuya Sugiyama
posted2012/04/09 10:30
U-23代表では11試合出場8得点と結果を残しているが、A代表では1試合出場にとどまっている永井謙佑。今後の活躍次第ではA代表とロンドン五輪代表の掛け持ちの可能性もある。
日本代表に不可欠な“シンデレラボーイ”の存在。
最終予選がいずれもタフな試合になることは必定。相手の体力が落ちたときにスピードとドリブルで勝負するタイプを一枚持っておけば、戦い方にも幅が出てくるというものだ。加えて、このカードを使うことによってチーム全体に「縦に、ゴールに」を徹底させるという効果もある。
最終予選を突破するには“シンデレラボーイ”の存在は外せない。そういう意味でも常連組ではない新戦力に期待の目が向けられている。
ジーコジャパンでは大黒将志が救世主のごとく現れた。最終予選の初戦となったホームの北朝鮮戦で1-1のまま進んだ終盤に登場して後半ロスタイムに決勝点を奪った。あの勝利がなければ、最終予選の展開は少し違っていたかもしれない。
前回の岡田ジャパンでも岡崎慎司が予選の戦いのなかで台頭。彼はアウェーのウズベキスタン戦でW杯行きの切符をもぎ取るゴールを決めた。彼らはリーグで活躍する勢いを代表にそのまま持ち込み、予選突破の原動力となったのだ。
宮市、石川、原口、そして永井あたりで争う「二の矢」。
「ジョーカー」は誰の手に。
宮市、石川、そしてロンドン世代からは原口元気、この永井あたりが「二の矢」を巡る争いになってくるような気がする。
「ロンドンに行くためにもまずはグランパスで先発で出て、1試合1試合結果を残していくことが大事だと思います。まずはそこからっす」
爆発的なスピードを誇る永井謙佑が“シンデレラボーイ”となる資格を得るには、一にも二にもゴールという結果が求められる。