Jリーグ観察記BACK NUMBER
ペトロビッチが目指す新戦術とは?
槙野智章が語る、新生レッズの全貌。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byAFLO
posted2012/03/14 10:30
今季から浦和の指揮を執っているミハイロ・ペトロビッチ監督。2006年から広島で監督を務め、槙野の他、柏木陽介、森脇良太などを育てた。
「ペトロビッチも日本代表監督にもってこいの指揮官」
全員がどのポジションでもプレーでき、頭と足を使いながらパスコースを増やす意識を共有している──。その結果、頻繁にポジションチェンジが起こり、複雑なパスまわしでゴールに迫るという“ミシャ流”のサッカーができあがるのだ。
槙野は日本人にすごく合ったやり方だと感じている。
「ペトロビッチ監督が求めるサッカーっていうのが、Jリーグのスタンダードじゃないですけども、基盤となってくれればいいなって僕は思っています。ザッケローニさんもすごく優れた監督で、これから2014年W杯に向けてどんどんチームが良くなって行くと思いますが、将来ペトロビッチ監督も日本代表監督にもってこいの指揮官じゃないかと。日本人に合っているし、何よりサッカーを楽しくやるということを教えてくれるので。そのためにも浦和で結果を出したいと思っています」
Jリーグ最多の観客動員を誇る浦和では、試合ごとのプレッシャーが広島時代よりもさらに大きいと予想され、それを乗り越えるのはペトロビッチにとっても、槙野にとっても簡単ではないだろう。開幕戦では昨季までペドロビッチが率いていた古巣の広島に0対1で敗れてしまった。だがシーズンは始まったばかりだ。もしビッグクラブの重圧下でも広島時代と同じことができると証明できれば、代表監督の候補になる可能性は十分にでてくる。
ペトロビッチはひとつ上のステージに行けるのか? 今季のJリーグの見所となることは間違いない。