オリンピックへの道BACK NUMBER
野口みずきが4年ぶりにフルマラソン。
大阪国際女子にかける再起への願い。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byToshiya Kondo
posted2012/01/16 10:30
大阪国際女子マラソンへ向けての出場記者会見では「(五輪出場の機会では)最後かもしれないので強い気持ちで臨みたい」と語った野口みずき
「早く走りたいなという気持ちが湧いてきています」
いや、こうしたライバルたちの存在がどうこうよりも、まずは自身の走りをどこまで体現できるか。
4年2カ月というブランクは小さくはない。42.195kmを果たして走りきることができるのか。遠ざかっていた分、失われていた実戦感覚を取り戻すことができるのか。大会直前の調整はどうか。
不安は尽きない。
それでも、きっぱりと言う。
「早く走りたいなという気持ちが湧いてきています」
困難と苦悩がどれだけ続いても、気持ち折れることなく明日を目指してきた日々を糧に、長いトンネルを抜け出す走りを見せたとき、野口みずきは真の復活を果たすことになる。
そしてそのとき、ロンドン五輪へと道はつながっていく。