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独走ホークス、唯一の不安。
それは“青いユニフォーム”だ! 

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村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2011/09/28 12:25

独走ホークス、唯一の不安。それは“青いユニフォーム”だ!<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

リーグ優勝チームのみが使用できる「パ・リーグ チャンピオンフラッグ」をイメージした「チャンピオンブルー」で見事に染め上がったヤフードームのスタンド

 鷹の秋。今年のヤフードームは青かった。

 昨日、9月27日からはじまったパ・リーグ最後の首位攻防3連戦。本来ならば血で血を洗う天王山となるはずだったこの戦いも、投打ともに充実しマジックをガンガン減らすホークスと、9月を5勝15敗1分と大きく負け越し、さらに7連敗継続中で士気がだだ下がりの日本ハムでは、結果は明らかだった。

 初戦は15安打、10得点でホークスの完勝。先発のホールトンは5安打1失点の完投でハーラートップタイとなる16勝目を挙げ、打線も首位打者・内川と長谷川が猛打賞、川崎、明石が2安打ずつ、4番を任された松田もツーランホームランを放つなど、まったく危なげのない横綱相撲でマジックを5に減らしリーグ2連覇をほぼ確実なものとした。

 さらに青く染まるヤフードームである。この3連戦には、今年も7月の「鷹の祭典」で使用しヤフードームで対西武3連勝を果たした「チャンピオンブルー」のユニフォームやグッズをファンがまとって応援する「チャンピオンブルーに染めるんダ!」という企画を行っている。(ちなみに今年のホークスのチームスローガンは「ダ」である)

 今年のテーマカラーともいえる「チャンピオンブルー」。何故イエローを基調とするホークスが水色をまとうのか。公式HPによると、この色はパ・リーグのペナントの色に由来しており、昨年のリーグチャンピオンチームである誇りを胸に選手とファンが一丸となって悲願の日本一を達成する強い意志のあらわれなんだとか。

十八番である無料大量配布でスタンドがブルーに染まる。

 しかし、球団が「球場を青く染めてください」といってファンが本当に青く染めてしまうのがホークスのすごいところ。何故そんなことができるかといえば、ホークスの十八番とも呼べる無料大量配布である。この日ファンが着ていた水色のレプリカユニフォームも鷹の祭典時に入場者全員に無料で配布されたものであり、この3連戦も青い帽子や服を着用してきたファン先着1万名にフラッグをプレゼントしている。毎度毎度ながらホークスのこの手の大盤振る舞いは凄まじく、そして羨ましい。

 それは選手とて同じ。今年の2月にチャンピオンブルーのユニフォームのモデルとなり「球場全体がこの青に染まって、その中で試合をできるのは幸せです」と言っていた内川も、さぞかし幸せを噛みしめてプレーしたことだろう。そう、幸せの青はハマではなく福岡の青……とかそういう話ではない。球場を染めるだけのファン、そして球団の一丸となった姿勢は、選手にとっても幸せなことに違いないのだ。

【次ページ】 「ホークスはCSで勝てるのか?」だけが悩みのファン。

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