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なでしこ快挙の舞台裏と
その先にある夢を描く。
~『凛と咲く』著者インタビュー~
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph bySports Graphic Number
posted2011/09/24 08:00
『凛と咲く なでしこジャパン30年目の歓喜と挑戦』 日々野真理著 KKベストセラーズ 1300円+税
ドイツ戦の勝利は、なでしこたちの努力の証明。
あれから8年。準々決勝でドイツと対戦して1-0で勝ったことは、この間、選手たちがいかに努力して、頑張ってきたかの証明でもありました。チームがひとつになって戦うというのも、なでしこの伝統です。彼女たちの姿にブレない女の強さを感じることができました」
強さの源にある夢、目標。
そのひとつ、女子サッカーを広めていきたいというなでしこたちの切なる願いは、昔以上に強いのかもしれない。「澤選手からは『女子のサッカー人口がもっともっと増えてほしい。だから頑張んなきゃ』という話をよく聞いてました。だから、W杯で優勝して注目されるようになったことは本人にとってもうれしかったはずです。『これでサッカーをやってくれる女の子が多くなってくれたらいいのに』としみじみと言ってましたから。
でも澤選手をはじめ彼女たちは、現状に満足していません。チャレンジの途中だということをみんな自覚しています。歩みを止めることのない、なでしこの今後が、楽しみで仕方ありません」