プレミアリーグの時間BACK NUMBER
プレミアリーグがついに開幕!!
監督を軸に全チーム一挙大予測。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2011/08/12 08:00
アーセナルの二本の柱、ベンゲルとセスク。今年の夏も大型強化が行われる可能性は低く、ベンゲルは監督として自らの手腕だけが頼みの状況は続く
マンCのマンチーニは富豪のオーナーから見放される?
マンUの御大と優勝を争う若手監督2名にとっては、伸るか反るかのシーズンだ。
マンチェスターCのマンチーニには、昨季トップ4で最低だった得点力を改善するために意識改革が必要となる。
46歳の指揮官は「前線に一線級があと2人は欲しい」とプレシーズン中に語っていたが、その後、意中の1人だったセルヒオ・アグエロを手に入れた。昨季の時点でカルロス・テベスへの依存度を下げたダビド・シウバは、インテルとの親善試合(3-0)でチャンスメイクを繰り返した姿を見ても好調を維持している。ところが、深いままのラインが逆転負けを招いたマンUとの前哨戦を見る限り、守備的なアプローチは変わっていない。安全第一の殻を破ることができなければ優勝候補への脱皮は難しく、再びCL出場権を得ても、野心家の富豪オーナーには「手腕の限界」とみなされるだろう。
注目のビラスボアスは「選手に見下される」恐怖とも戦う必要が。
チェルシーのアンドレ・ビラスボアスには開幕ダッシュが必須だ。
いきなり躓けば、33歳という異例の若さと、ポルトガル国内とヨーロッパリーグ(EL)のみという実績の乏しさから、「選手に見下される」と内乱を危惧する元主将、マルセル・デサイーの発言もある。大物獲得を焦らず、ロメル・ルカク、オリオル・ロメウら若手の獲得に動いたように、当人は長期展望を意識しているが、“ワンマンオーナー”は、念願のCL優勝か大前提のプレミア優勝という目先の目標が達成されそうになければ、監督に将来を与えようとはしない。
リバプールに4位の座を奪われそうなアーセナルでは、アーセン・ベンゲル監督が就任から16年目、“審判”のシーズンを迎える。指揮官交代の影響は、バルセロナ帰還が濃厚な司令塔、セスク・ファブレガスの移籍によるそれを上回る根本改革となるため、経営陣は極力続投を選ぶだろうが、サポーターの間では無冠への不満が燻り続けて6年になる。ジェルビーニョから、晴れて労働ビザが下りた宮市亮まで、ベンゲル路線の逸材の数は増えても、数年来の課題であるGK、CB、ボランチにトップクラスの新戦力が揃う見込みは薄い。ファンの気持ちは「毎年、デジャヴを見ているようだ」と嘆くOB、ポール・マーソンが代弁している。