プレミアリーグの時間BACK NUMBER
プレミアリーグがついに開幕!!
監督を軸に全チーム一挙大予測。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byAFLO
posted2011/08/12 08:00
アーセナルの二本の柱、ベンゲルとセスク。今年の夏も大型強化が行われる可能性は低く、ベンゲルは監督として自らの手腕だけが頼みの状況は続く
レドナップは昨年以上に不満を募らせるスタートに。
やはり順位を下げそうなトッテナムでは、監督のハリー・レドナップが不満を募らせている。
ベテラン監督は、5位でCLを逃した昨季末に「主力売却なら辞める。継続補強が必要だ」と経営陣に訴えた。
確かにルカ・モドリッチをチェルシーに奪われることなく8月を迎えたものの、その間に獲得できた即戦力は、40歳のGK、ブラッド・フリーデルのみということになった。エバートン、マンU、マンCと続く開幕3連戦で指揮官が補強不足を嘆けば、早々に経営陣との間に亀裂が生じかねない。
EL枠を争うと思われるエバートンでも、デイビッド・モイーズ監督が、ここ2、3年、資金力の限界による頭打ち状態を認める発言をしている。
ブラックバーンのスティーブ・キーンは、解任第1号の最右翼。
後続勢の監督は、降格回避のプレッシャーとの戦いだ。
最終的には中位前後が妥当なストーク、サンダーランド、フルアム、ボルトン、ウェストブロムはまだしも、既に黄信号が灯っている者もいる。
ブラックバーンのスティーブ・キーンは、解任第1号の最右翼。
昨季途中でクラブを買収したインド系オーナーは、ロナウジーニョ、カカーと移籍市場で大風呂敷を広げてきたが、実際には大物加入とは無縁のまま放出が相次ぎ、監督支持の発言も信憑性を失う一方だ。
アストンビラとニューカッスルの両古豪も、売却先行で戦力ダウン。
ロベルト・マルティネスは、アストンビラからの就任要請を蹴って弱小ウィガンに留任したが、皮肉にも、そのアストンビラに最大の武器だったチャールズ・エンゾグビアを取られ、「目標はトップ10」という強気の発言が、ますます非現実的だ。
ウルブズの補強は、万年降格候補からの脱却を約束するレベルにはない。